ここからはランキングベスト10の発表です!
劇場版名探偵コナンの興行収入ランキング!
10位 11人目のストライカー
2012年「11人目のストライカー」
興行収入:32.9億円
「BRAVE HEARTS 海猿」(73.3億円)、「ONE PIECE FILM Z」(68.7億円)がトップと、見るからに不作の年。続くのは、「テルマエ・ロマエ」(59.8億円)、「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」(59.7億円)、「レ・ミゼラブル」(58.9億円)。更に「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」(53.0億円)、「おおかみこどもの雨と雪」(42.2億円)、「ALWAYS 三丁目の夕日’64」(34.4億円)といった邦画が並びます。
2010年以降のコナンは完全に勢いづいており、これ以降のコナンの興収は右肩上がりとなります。この年では「アメイジング・スパイダーマン」(31.6億円)、「るろうに剣心」(30.1億円)、「悪の教典」(23.4億円)といった話題作に勝利しています。
9位 ベイカー街の亡霊
2002年「ベイカー街の亡霊」
興行収入:34億円
「ハリー・ポッターと秘密の部屋」(173.0億円)、「モンスターズ・インク」(93.7億円)がトップ。「ハリーポッター」シリーズは8作中4作が興収100億超え。洋画の中では間違いなく、No.1映画でしょう。
この年で続くのは「スター・ウォーズ エピソードII クローンの攻撃」(93.5億円)、「ロード・オブ・ザ・リング」(90.7億円)、「スパイダーマン」(75.0億円)、「オーシャンズ11」(69.0億円)と話題の洋画が続き、ジブリ映画「猫の恩返し」(64.6億円)が続きます。
2000年台前半までのコナン映画では1位。コナンも興収をあげられる映画として認識されてきたことでしょう。ポケモン「水の都の護神ラティアスとラティオス」(26.7億円)、ドラえもん「のび太とロボット王国」(23.1億円)にも勝利しています。
8位 漆黒の追跡者
2009年「漆黒の追跡者」
興行収入:35億円
「アバター」(156.0億円)、「ROOKIES 卒業」(85.5億円)がトップ。ちなみに3位は「ハリー・ポッターと謎のプリンス」(80.0億円)。「ハリーポッター」に勝つとは・・・。「ROOKIES 卒業」大ヒットだったんですね。
その他邦画では、「ワンピース STRONG WORLD」(48.0億円)、ポケモン「アルセウス超克の時空へ」(46.7億円)、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版 破」(40.0億円)といったアニメ映画が強かったようです。
2000年代で最もヒットしたコナン映画です。「ごくせん THE MOVIE」(34.8億円)、「ターミネーター4」(33.2億円)などの有名作品に勝利。「カイジ 人生逆転ゲーム」(22.5億円)、「サマーウォーズ」(16.5億円)などの話題作に快勝です。
7位 絶海の探偵
2013年「絶海の探偵」
興行収入:36.3億円
「風立ちぬ」(120.2億円)、「モンスターズ・ユニバーシティ」(89.6億円)という形でジブリとディズニーのツートップ。「永遠の0」(87.6億円)をはさみ、続く第4位はなんと「ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE」(42.6億円)。コナン映画の外伝。ルパンとコナンの共演ということで話題性抜群でした。
その他「テッド」(42.3億円)、ドラえもん「のび太のひみつ道具博物館」(39.8億円)が健闘しています。
そしてこれらに続くのが「絶海の探偵」です。ドラえもんには負けましたがかなりの上位!「真夏の方程式」(33.1億円)、「謎解きはディナーのあとで」(32.5億円)、「そして父になる」(32.0億円)、ポケモン「神速のゲノセクト ミュウツー覚醒」(31.7億円)、「ドラゴンボールZ 神と神」(29.9億円)といった並み居る話題作にことごとく勝利。
そして・・・、コナン映画の快進撃はここから始まります!
6位 異次元の狙撃手
2014年「異次元の狙撃手」
興行収入:41.4億円
「アナと雪の女王」(255.0億円)、「ベイマックス」(91.8億円)がトップ。社会現象を巻き起こした「アナと雪の女王」は歴代でも「千と千尋の神隠し」「タイタニック」に続く第3位でした。
それに続くのは、「STAND BY ME ドラえもん」(83.8億円)、「映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!」(78.0億円)、「マレフィセント」(65.4億円)、「るろうに剣心 京都大火編」(52.2億円)、「テルマエ・ロマエII」(44.2億円)、「るろうに剣心 伝説の最期編」(43.5億円)といった話題作。
これらに続くのが「異次元の狙撃手」。ついに40億円を突破し、ポケモン、ドラえもんに勝利。シリーズ物アニメ映画No.1の地位獲得かと思われましたが、社会現象にもなった妖怪ウォッチに阻まれてしまいました。ですが、ジブリ作品「思い出のマーニー」(35.3億円)にも勝利しましたし、覚醒の年といえるでしょう。
5位 業火の向日葵
2015年「業火の向日葵」
興行収入:44.8億円
「スター・ウォーズ フォースの覚醒」(116.3億円)、「ジュラシック・ワールド」(95.3億円)がトップ。スターウォーズは10年ぶりの新作ということだけあって大いに盛り上がりました。その他、「バケモノの子」(58.5億円)、「シンデレラ」(57.3億円)、「映画 妖怪ウォッチ エンマ大王と5つの物語だニャン!」(55.3億円)、「ミニオンズ」(52.1億円)、「ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション」(51.4億円)、「HERO」(46.7億円)と続きます。
コナンはこれらに続く成績で、妖怪ウォッチにまたしてもシリーズ物アニメ映画No.1の地位を奪われました。ですが、「インサイド・ヘッド」(40.4億円)、「ドラゴンボールZ 復活のF」(37.4億円)、「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」(32.5億円)、「映画 ビリギャル」(28.4億円)、「映画 暗殺教室」(27.7億円)、「ヒロイン失格」(24.3億円)、「バクマン。」(17.6億円)、「海街diary」(16.8億円)、「心が叫びたがってるんだ。」(11.2億円)といった話題作にことごとく勝利していることから、すごさがわかるかと思います。
4位 純黒の悪夢
2016年「純黒の悪夢」
興行収入:63.3億円
(4D込み:64.8億円)
「君の名は。」(250.3億円)、「シン・ゴジラ」(82.5億円)といった社会現象を巻き起こした2作品がトップ。この年は映画が盛り上がってましたねぇ。続くのは「ズートピア」(76.3億円)、「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」(73.1億円)、「ファインディング・ドリー」(68.3億円)ということでディズニー作品が強いです。
そして第5位が劇場版名探偵コナンの記念すべき20作目「純黒の悪夢」です!10作目「探偵たちの鎮魂歌」のときは盛り上がりに欠けましたが、この年は前年と比較しおよそ20億円の大幅アップ!邦画で言えば、「ONE PIECE FILM GOLD」(51.8億円)、「信長協奏曲」(46.1億円)、「orange-オレンジ-」(32.5億円)、「映画 聲の形」(23.0億円)といった強豪を抑え、「君の名は。」「シン・ゴジラ」に次ぐ第3位という成績です!「妖怪ウォッチ 空飛ぶクジラとダブル世界の大冒険だニャン!」(32.6億円)も抑え、ついにシリーズ物アニメ映画No.1の地位を獲得です!!
なお、「純黒の悪夢」は2018年2月10日に4D上映が公開されました。この4Dでの興行収入は実は正確には公表されていません。記録に残っている限り、2018年2月18日までの約1週間で1.5億円の興行収入を得ています。このランキングでは、この1.5億円という途中経過の収益を参考にしています。
3位 から紅の恋歌
2017年「から紅の恋歌」
興行収入:68.9億円
「美女と野獣」(124.0億円)、「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」(75.1億円)、「怪盗グルーのミニオン大脱走」(73.1億円)がトップ。どちらも記憶に新しいです。
そして、この3作品に続くのが・・・、なんと「から紅の恋歌」!!!20周年の前作から興収は落ちるかと思いきや、5億円もアップしました。そして、2017年の邦画第1位という快挙を達成。ある意味”日本一の映画”となったのです。
「パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊」(67.1億円)、「モアナと伝説の海」(51.6億円)、「SING/シング」(51.1億円)、「ラ・ラ・ランド」(44.2億円)、「スパイダーマン:ホームカミング」(28.0億円)といった話題の洋画に勝利。
邦画でも、「銀魂」(38.4億円)、「亜人」(14.4億円)、「東京喰種 トーキョーグール」(11.0億円)、「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」(9.2億円)などの話題性抜群の漫画原作映画はもちろん、「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」(15.9億円)、「メアリと魔女の花」(32.9億円)といったこちらも話題をよんだアニメ映画にも快勝しています。
2位 ゼロの執行人
2018年「ゼロの執行人」
興行収入:86.7億円
(4D込み:91.8億円)
「ボヘミアン・ラプソディ」(128.6億円)、「劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」(93.0億円)がトップ。「コード・ブルー」がここまで伸ばすとは驚きました。
そしてこの2作に続くのが「ゼロの執行人」となります!「から紅」からなんと18億円という信じられない上昇率。4Dも含めた興収ならおよそ23億円と、ヒット映画並みの上昇率となりました。本作によって安室透の人気が爆発。”安室の女”という言葉や、公式スピンオフ漫画まで登場しました。
洋画では「ジュラシック・ワールド/炎の王国」(80.7億円)、「グレイテスト・ショーマン」(52.2億円)、「リメンバー・ミー」(50.0億円)と続きますが難なく勝利。そしてなんと言っても同時期に公開された世界的大ヒット映画「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」(37.4億円)にも日本では快勝という形に。
邦画でもこちらも歴代最高を更新した「映画ドラえもん のび太の宝島」(53.7億円)の他、「万引き家族」(45.5億円)、「銀魂2 掟は破るためにこそある」(37.0億円)、「DESTINY 鎌倉ものがたり」(32.1億円)、「カメラを止めるな!」(31.2億円)といった2018年度の超話題作に大差をつけて勝利。
1位 紺青の拳
2019年「紺青の拳」
興行収入:91.3億円
(4D込み:93.7億円)
「天気の子」(140.6億円)、「アナと雪の女王2」(133.5億円)、「アラジン」(121.6億円)、「トイ・ストーリー4」(100.9億円)と、100億円を超す興行収入の作品が4作品も出た映画の当たり年。そのうちディズニーが3作品で安定の強さを見せています。
そしてこの4作に続くのが「紺青の拳」!邦画だけで考えると、第2位ですね。前作「ゼロの執行人」からはおよそ1.4億円の上昇となりました。
「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」(72.7億円)、「ライオンキング」(66.7億円)、「アベンジャーズ/エンドゲーム」(61.3億円)、「ジョーカー」(50.6億円)、「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」(30.6億円)、「名探偵ピカチュウ」(30.1億円)と、話題の洋画が高収益を得ていますが、大幅に勝利。
邦画でも「キングダム」(57.3億円)、「劇場版 ONE PIECE STAMPEDE」(55.5億円)、「映画ドラえもん のび太の月面探査記」(50.2億円)、「マスカレード・ホテル」(46.4億円)、「ドラゴンボール超 ブロリー」(40.0億円)、「翔んで埼玉」(37.6億円)と話題になった映画が目白押しですが、圧倒的勝利を獲得です。
劇場版名探偵コナンの興行収入をグラフ化してみた
コナン映画の歴代興行収入ランキング、いかがでしたでしょうか。わかりやすいようにグラフ化してみました。
公開順にグラフ化
まずは公開順にグラフ化してみました。それがこちら。
※カッコ内とオレンジ横棒は4D込みの興行収入を表します。
いかがでしょうか。
1作目から6作目までの変動は実に理想的といえるでしょう。この頃のコナン映画は本当にドキドキしながら観ていた記憶があります。良い意味で内容がわかりやすいミステリーであり迷子になりません。アクション要素、ラブストーリー要素も良いさじ加減で散りばめられています。個人的には、単純なおもしろさだけ考えたらこの頃が黄金期でした。
7作目、8作目で少し落ち、9作目でドカンと落ちています。7作目はまだしも、8作目以降ネタ切れ感が否めない時期でした。10作目のプレミアム感で大きく盛り返しますが、軌道に乗せられず11作目12作目で落ち込んでしまいます。内容も含め、コナン映画の低迷期といったところでしょうか。
13作目は久々の大ヒットで当時では6作目「ベイカー街の亡霊」を抑え、歴代1位の興行収入を得られました。黒の組織の新キャラが登場したことが、ヒットに起因したことは間違いないでしょう。14作目15作目で若干落ち込みますが、30億を下回らず安定したヒット作という地位を確立したのではないでしょうか。
16作目以降現在までは、目を見張る右肩上がりっぷり!なんとこの16作目を含め、7作連続で興行収入が上昇しています。19作目までのきれいな一直線の伸びと、20作目の爆発的な上昇が印象的ですね。
現段階で最も興行収入を伸ばしたのは23作目「紺青の拳」。初映画となる「時計じかけの摩天楼」からなんとおよそ8.5倍の興行収入を得られています!いよいよ100億が視野に入ってきましたね!
他アニメ映画と比較しグラフ化
コナン映画の好調っぷりはご理解いただけたかと思います。続いては他のシリーズ物アニメ映画との興行収入の比較をしてみました。
いかがでしょうか。ご覧の通り、他の映画と比べてもコナンが最も勢いがあることがおわかりいただけるかと思います。
面白いのはポケモンと妖怪ウォッチ。どちらも初回公開時、爆発的な人気と興行収入を獲得したものの、1作目を頂点にジェットコースター並みの急落下をくらっています。ポケモンは何度もテコ入れを図り(2017年は原点回帰とも言うべき懐古媚びをやってのける)、そのたびに回復していますが、下がり調子が染み付いていますね。2018年には妖怪ウォッチはついに東宝シリーズ物アニメ映画最下位となり、2019年ついに1桁億円にまで収益が下落。2020年の映画作成が危ぶまれる事態でしょうか。
両者の1作目の興行収入がTOHOのシリーズ物アニメ映画で最強でしたが、2018年、ついにコナンが両者を超える興行収入を達成しました。1作目計算では7倍以上の差をつけられ惨敗してたのに・・・、まさに涙モノの大逆転劇ですね。
クレヨンしんちゃんは映画公開がコナンと毎年ほぼ同時期です。両者とも密かにライバル意識があるかと思いきや、コナン映画が快勝していました。2012年から2015年まで同じような盛り上がり方をしていたのも面白いですね。
それにしてもクレヨンしんちゃんの横ばいっぷりは逆にすごい。コケた邦画よりは確実に興行収入を得てくれています。個人的には2001年「オトナ帝国の逆襲」、2002年「アッパレ!戦国大合戦」はもっと伸びてもいいと思いました。それくらい内容が素晴らしい!
ドラえもんはもっと前から映画が公開されていましたが、1999年以前は興行収入ではなく配給収入の記録しか見つかりませんでした。2000年から2004年が旧声優によるドラえもん、2006年以降が新声優によるドラえもんとなります。
なにげにコナンと抜きつ抜かれつの接戦を繰り広げていますね。2012年以降安定して高い興行収入を得られていますが、コナンの爆発力には及びませんでした。
このグラフを見ると、コナンに限らず、ドラえもん、クレヨンしんちゃんも2012年以降良い調子で上昇しているのがわかります。これは、子供の頃これらのアニメを観て育った世代が親になり、自分の子供を連れてまた観に来ているのかもしれませんね。う~ん、非常に感慨深い。
最後のまとめ
今回はコナン映画の歴代興行収入ランキングを発表しました。
コナン映画は近年爆発的な人気と興行収入を獲得していることがわかりましたね。他のアニメ映画と比較してもこの爆発的な興行収入の伸び方はコナンのみ。今後の映画展開も非常に楽しみになってきました。
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